会社員として働いているとよく耳にする「戦略」というワード。
「戦略とは捨てることだ!」と言われても、何をしたらいいのかよくわかりませんよね?
この記事では「戦略」とはどういうものなのか、シンプルにわかりやすく解説します。
- 「戦略」の意味を知りたい
- 上司に「戦略的に~」と言われ困っている
戦略の意味
結論から言います。
「戦略」をわかりやすく表現すると以下のようになります。
戦略の定義は様々
戦略の定義は様々です。それは過去の偉人たちの「戦略とは?」の答えがバラバラだからです。
偉人たちの名言の一部を紹介してみます。
戦略とは、何をやらないかを決めることである
by マイケルポーター
私の戦略は、一をもって十に対抗することである。私の戦術は、一の敵に対して十をもって撃破することである。
by 毛沢東
競争戦略とは、10年後に戦わなくても済むようにするための仕組みづくり。
その本質は「非競争、おいしい立ち位置」を目的とするものである。
王道は差別化。仕組みから変えなければいけない。
でないと、非競争を維持できない。
by 井上達彦
戦略とは、目的を達成するために資源(ヒト、モノ、カネ、情報、時間、知的財産)を配分する選択のこと。
起業に戦略が必要な理由は、①目的があって、②資源に限りがあるから。
by 森岡毅
戦わずして勝つことを善とする。
by 孫子
偉人たちの「戦略とは?」の答えはバラバラですね。これは「戦略」という言葉に明確な定義がないことを意味しています。
戦略には目的がある
前項で「戦略」という言葉に明確な定義がないことがわかったと思います。
では「戦略」に共通するものはないのでしょうか?
そんなことはありません。「戦略」には必ず目的があります。
- 戦で勝つための「戦略」 ⇒ 戦の勝利が目的
- 企業の営業部の「戦略」 ⇒ 売上(利益)UPが目的
- 野球部の「戦略」 ⇒ 試合での勝利が目的
このように「戦略」には必ず目的があります。
つまり戦略を考える場合は「目的は何か?」を考えぬくことが必須ということです。
目的が決まれば手段を考える
目的が決まれば、今度はその目的を達成するための手段を考えましょう。
「戦略」を立てる理由は目的を達成するためです。
その目的を理解し、達成のための手段があるのであれば、それで十分「戦略」として成り立ちます。
つまり 戦略 = 「目的 + 手段」 ということが言えます。
ちなみにこの「手段」が「戦術」と言われるものです。
具体例を紹介
定義だけではわかりにくいと思うので、具体例を挙げて紹介したいと思います。
仮にあなたが健康食品メーカーのマーケティング担当だったとします。
そこで上司から以下のような依頼がありました。
今期のマーケティング戦略は
・売上5%向上
・高機能イメージの強化
・ヘビーユーザーの増加
・競合からのユーザー奪取
・好感度の高いテレビCMの放送
とするからまとめてくれ!
- 売上5%向上
- 高機能イメージの強化
- ヘビーユーザーの増加
- 競合からのユーザー奪取
- 好感度の高いテレビCMの放送
このように、目的と手段の分解することができました。
しかし「手段」の項目をまだ分解することができそうです。
目的 | ヘビーユーザーの増加 | 競合からのユーザー奪取 |
手段 | 高機能イメージの強化 | 好感度の高いテレビCMの放送 |
高機能イメージの強化(手段)はヘビーユーザーを増加(目的)するため、好感度の高いテレビCMを放送する(手段)のは競合からユーザー奪取(目的)するためと考えられますね。
これらをまとめると以下のようになります。
今期のマーケティング戦略 | ||
目的① | 売上5%向上 | |
目的② | ヘビーユーザーの増加 | 競合からのユーザー奪取 |
戦術 | 高機能イメージの強化 | 好感度の高いテレビCMの放送 |
「戦術」として高機能イメージの強化と好感度の高いテレビCMの放送に取り組んで、ヘビーユーザーの増加と競合からのユーザ取得を狙う。その結果、売上5%向上が見込める。
これが「今期のマーケティング戦略」がということになります。
まとめ
戦略とは「目的 + 手段」 です。
戦略という言葉を聞いたらまず、戦略の目的を考えましょう。
その後に目的を達成するための手段を考えていけばOKです。
参考文献
今回の記事は以下の文献を参考にしました。