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数学で不正を見抜く!ベンフォードの法則についてわかりやすく解説!

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数学っていったい日常生活の何の役に立っているんだろう?

こんな疑問を持っている人はたくさんいていると思います。

そこで今回は「数学を使って不正を見抜く方法」について解説します。

こんな人にオススメ
  • 数学が日常生活の何の約に立っているのか知りたい。
  • 数学で不正を見抜く方法を知りたい。
  • ベンフォードの法則について解説してほしい。
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どちらが不正をしているのか?

例えばこんな問題があったとします。

問題
A社またはB社のどちらかが虚偽の決算報告をしていることがわかった。
そこで、A社とB社の経理上の数値を洗い出し、全ての数値の先頭の数字の分布をまとめた結果、次のようになった。
A社の結果
B社の結果
不正をしているのはA社、B社のどちらか?

「先頭の数字の分布をまとめる」について少し補足説明をします。

例えば、次のような数字の場合

値①:103

値②:482

値③:751

先頭の数字はそれぞれ「1」「4」「7」なので、分布はこのようになります。
皆さんはA社、B社のどちらが不正をしていると思いますか?
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解答

不正しているのはB社です。

B社の結果を見てみると1~9の値が均一に分布しており、不正は無いような気がしますね。

B社の結果

しかし数学の法則でベンフォードの法則というものがあります。

ベンフォードの法則
自然界に出てくる多くの数値は、数字の先頭が「1」であるものが非常に多く、2、3、…、9と数字が大きくなっていくにしたがって頻度が下がっていく。
つまりA社の結果のように1から値が大きくなるにつれ、だんたんと頻度が下がっていくことが自然であるということです。
A社の結果
反対にB社のように1~9の発生頻度が均一ということは誰かが数字をいじった(不正をした)可能性が高いことになります。
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ベンフォードの法則についての解説

なぜ1の発生頻度は多く、9の発生頻度は少ないのでしょうか?

この疑問に答えたいと思います。

step.1 1~99までの先頭の数の分布

まずは1~99までの数字の先頭の数の分布を見てみましょう。

1~9までの数字が11回づつでてくるので、均一な分布になりました。

不正の臭いがしますね。

step.2 1~349までの先頭の数の分布

次に1~349までの数字の先頭の数の分布を見てみましょう。

少しベンフォードの法則に準じた形に近づきました。

まとめ

2つの結果からわかるのは、1~9が均一になるのはstep.1のような場合のみということです。

「step.1のような場合」を別の表現で表すと以下のようになります。

先頭の数字が均一になる条件
  • 分布内の最大値が99…である(step.1の最大値は99でした。)
  • 分布内のばらつきに偏りがない(step.1では1~99が1回ずつ登場した。)

均一になるためには条件があることがわかりました。

つまり、反対に何の条件も無い場合は均一にならずにベンフォードの法則に準じた結果になるということです。

桁が上がるときの先頭の数字は必ず「1」なので、「1」が最も多く発生するということですね。

 

 

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