数学の歴史上の難問として有名な問題の1つに四色問題というものがあります。
この問題は、地図の塗り分けに関するもので、初心者にもわかりやすく、また歴史的にも重要です。
しかし、この問題の解決方法は美しくないと言われています。
本記事では、4色問題の内容、証明、そしてその証明がなぜ美しくないとされるのかについて解説します。
- 数学の歴史上の難問に興味がある。
- 4色問題の証明がなぜ美しくないのか知りたい。
四色問題とは?
四色問題とは、平面図形で隣り合う領域が同じ色にならないように塗り分ける際、最大4つの色だけが必要であることを示す問題です。
これは、例えば地図上で隣接する国同士が同じ色にならないように国境を塗り分ける場合、4色あればどのような地図も塗り分けられるということを意味しています。
4色に塗り分けられたアメリカ合衆国の州
出展:wikipedia
四色問題は、1852年にイギリスの数学者フランシス・ガスリーが最初に提案しました。以降、多くの数学者がこの問題に取り組み、様々な方法で解決を試みてきました。
四色問題の証明と歴史
4色問題は、1852年に提案されてから長い間未解決でしたが、1976年にアメリカの数学者ケネス・アッペルとウォルフガング・ハーケンによって初めて証明されました。
彼らは、コンピュータを用いて膨大な数の場合分けを調べ、それぞれの場合について4色で塗り分けられることを示しました。
これにより、4色問題は証明されたとされています。
4色問題の証明は美しくない
数学では、一般的に簡潔で洗練された証明が美しいとされます。
四色問題の証明が美しくないとされる理由は主に以下の3点となります。
- 4色問題の証明は、コンピュータによる膨大な場合分けが必要であり、その複雑さに美しさを見いだしづらいものとなっている。
- 証明の過程で人間の直感や洞察に頼らず、あくまでコンピュータの計算能力を駆使した方法が使われています。
- 4色問題の証明においては、他の数学的な問題と比べて普遍的な方法や原理が見られないため、この証明から他の問題への洞察や応用が難しいとされています。
四色問題は、地図の塗り分けに関する興味深い問題であり、その証明はコンピュータを用いた膨大な場合分けによって達成されました。
しかし、その証明方法は複雑で簡潔さに欠けるため、美しいとは言い難いものとなっています。