「-2×-3は?」と聞かれると多くの方は「6」と答えることができると思います。
ただ「何故マイナスにマイナスをかけるとプラスになるのか?」ということに対して、疑問をもつ方は多いのではないでしょうか。
この記事では複素数を用いて、納得してもらえるように解説します。
- マイナスにマイナスをかけると、プラスになることが納得できない!
\(i^2=-1\)
複素数平面を考える
それでは以下の値について考えてみましょう。
計算してみる
-1×-1=1であることを計算で証明してみましょう。
\( z= \cos θ +i \sin θ \)の両辺を2乗します。
\( z^2= (\cos θ +i \sin θ)^2 \)
\( z^2= \cos^2 θ +2i \sin θ \cos θ +(-\sin^2 θ)\)
\( z^2= \cos^2 θ -\sin^2 θ+i(2 \sin θ \cos θ)\)
\( z^2= \cos 2θ + i \sin 2θ \)
三角関数の倍角の公式を用いて計算しました。
\( z^2= \cos 2θ + i \sin 2θ \)に
\(z=-1\)
\(θ=180°\)
を代入します。
\( (-1)^2= \cos (180°×2) + i \sin (180°×2) \)
\( (-1)×(-1)= \cos 360° + i \sin 360°\)
\( (-1)×(-1)= \cos 0° + i \sin 0°\)
\( (-1)×(-1)= 1 + i×0\)
\( (-1)×(-1)= 1 \)
まとめ
マイナス×マイナスがプラスである理由を説明するのに、分配法則を用いて説明する方が多いと思いまが、高校生以上向けに複素数で説明してみました。
マイナス×マイナスがプラスであるということは中学1年生で習いますが、なかなか理解するのは難しいと思います。しかし高校まで数学を勉強して複素数を学ぶと、中学1年生で習った内容をきちんと理解ができるんです。
筆者は、こういったところが数学を学んでいて楽しいところだと思います。
この記事を読んでスッキリした!と思っていただける方が多いとうれしいです。