「8÷2(2+2)」を計算できますか?
と聞かれると、ほとんどの大人が計算できると答えると思います。
しかしこの問題の答えを巡って、海外のネット界が真っ二つに割れました。
この記事では「8÷2(2+2)」が混乱を招いた理由と正しい計算方法について解説します。
- 世界中を混乱に招いた数式の正体を知りたい。
- 「8÷2(2+2)」の答えを知りたい。
全ては1つのつぶやきからはじまった
全てはTwitterのこのつぶやきからはじまりました。
oomfies solve this pic.twitter.com/0RO5zTJjKk
— ❦ (@pjmdolI) July 28, 2019
この答えを巡ってTwitterで大論争が起きました。
答え①
まず、1つ目の答えです。
\(8÷2(2+2)\)
\(=8÷2(4)\)
\(=8÷2×4\)
\(=4×4\)
\(=16\)
答え②
続いて、2つ目の答えです。
\(\displaystyle 8÷2(2+2)\)
\(\displaystyle =8÷2(4)\)
\(\displaystyle =8÷2×4\)
\(\displaystyle =8÷8\)
\(\displaystyle =1\)
原因①:教育の違い
答えが2つに分かれた原因の1つとして、教育の違いが考えられます。
実は教育される計算の順序は
- BODMAS
- PEMDAS
の2種類があるのです。
BODMASとは?
PEMDASは次の頭文字をとった言葉で、①から順番に計算をするという意味です。
- Brackets(かっこ)
- Order(べき乗)
- Division(割り算)
- Multiplication(掛け算)
- Addition(足し算)
- Subtraction(引き算)
この順番に従い、計算すると8÷2(2+2)=16になります。
\(8÷2(2+2)\)
\(=8÷2(4)\)(①かっこ内の計算)
\(=8÷2×4\)
\(=4×4\)(③割り算)
\(=16\)(④掛け算)
PEMDASとは?
PEMDASは次の頭文字をとった言葉で、①から順番に計算をするという意味です。
- Parentheses(かっこ)
- Exponents(指数)
- Multiplication(掛け算)
- Division(割り算)
- Addition(足し算)
- Subtraction(引き算)
この順番に従い、計算すると8÷2(2+2)=1になります。
\(\displaystyle 8÷2(2+2)\)
\(\displaystyle =8÷2(4)\)(①かっこ内の計算)
\(\displaystyle =8÷2×4\)
\(\displaystyle =8÷8\)(③掛け算)
\(\displaystyle =1\)(④割り算)
原因②:とらえ方の違い
もう一つの原因として、数式のとらえ方が異なったと考えられます。
A÷B×Cの答えは?
「4÷2×2」の答えは何になるでしょう?
\(4÷2×2\)
\(=2×2\)
\(=4\)
\(4÷2×2\)
\(=4÷4\)
\(=1\)
\(\displaystyle 4÷2×2\)
\(\displaystyle =4×\frac{1}{2}×2\)
\(=2×2\)(または\(=4×1\))
\(=4\)
この考え方で「8÷2(2+2)」を計算すると、答えは16になります。
\(8÷2(2+2)\)
\(=8÷2(4)\)
\(=8÷2×4\)
\(\displaystyle=8×\frac{1}{2}×4\)
\(=4×4\)(または\(=8×2\))
\(=16\)
では答えは16が正しいということなのでしょうか?
かっこ部分をひとかたまりと考える
先ほどの考えをもっても、答えが割れてしまいます。
割り算の部分を分数の掛け算に変形する際に「8÷2(2+2)」の中の「2(2+2)」をひとかたまりと考えると次の結果になります。
\(8÷2(2+2)\)
\(\displaystyle=\frac{8}{2(2+2)}\)
\(\displaystyle=\frac{8}{2(4)}\)
\(\displaystyle=\frac{8}{8}\)
\(\displaystyle=1\)
この考え方をもってしても答えが分かれてしまいました。
「8÷2(2+2)」の正解は?
イギリスの数学者であるハンナ・フライさんがこの問題の答えを出してくれました。
正解は「どっちも正しい」とのことです。
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