1周はなぜ360度なのでしょう?
きりの良い100度などではだめなのでしょうか?
完全に納得できるように、この疑問に答えます。
実は360というのはすごい数字なんです。
こんな人にオススメ
- なぜ1周が360度なのか知りたい。
- 360という数字の凄さを知りたい。
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もし1周が100度だったら
もし1周が100度だったらどうなるのでしょうか?
1周が100度ということは以下のようになります。
1周:360度のとき | 1周:100度のとき |
90度 | 25度 |
180度 | 50度 |
270度 | 75度 |
ここまでは、わかりやすそうですね。
もう少し細かく見てみましょう。
1周:360度のとき | 1周:100度のとき |
30度 | 8.333…度 |
45度 | 12.5度 |
60度 | 16.666…度 |
90度 | 25度 |
1周を100度にすると30度が割り切れない数になり、45度も小数点を使って表現する必要がでてきます。
分割しにくそうなので、あまり1周を100度にしても使い勝手がよくないような気がしてきましたね。
360は高度合成数
実は360という数字は高度合成数というものなのです。
自然数で、それ未満のどの自然数よりも約数の個数が多いもの。
つまり360より小さい数字で360よりもたくさん約数を持っている数字がないということです。
そして約数が多いということは、いろんな数で割り切れることを意味します。
そのため、1周を360度にすることで多くの角度を整数で表現することができます。
1周が360度だと便利だということです。
360と100の約数を比べてみると、以下のようになります。
約数 | |
100 | 1, 2, 4, 5,10, 20, 25,50, 100 (合計:9) |
360 | 1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 10, 12, 15, 18, 20, 24, 30, 36, 40, 45, 60, 72, 90, 120, 180, 360 (合計:24) |
360は7を除く全ての1桁の数字を約数に持ちます。
これはすごいですね。
なぜ1周は360度なのか?
高度合成数を1周の単位にすると便利であることはわかりました。
しかしなぜ1周は360度なのでしょう?
高度合成数は1, 2, 4, 6, 12, 24, 36, 48, 60, 120, 180, 240, 360, 720, 840, 1260, 1680…と無数にあります。
他の高度合成数でもいい気がしますよね。
これには諸説がありますが、1年が365日なので、それに近い高度合成数の360が選ばれたという説が有力です。
ちなみに約4,000年前のバビロニア人が1周を360度と決めました。
縄文時代にこんなすごいことを考えていたなんて驚きですね。
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1時間が60分なのは?
1周と同じように、1時間も100分のほうが計算しやすそうな気がしませんか?
やっぱり60も高度合成数なんです。
もし1時間が100分だと、20分が33.333…分になってしまい、とても不便になってしまいます。
高度合成数はいろんなところで使われています。