数学の未解決問題の1つであるリーマン予想。
解決するのはとても難しいですが、内容を理解するだけであれば簡単です。
この記事では、文系の方にも理解してもらえるように、リーマン予想をどこよりもわかりやすく解説します。
また、リーマン予想は何の役に立つのか?についても記載しています。
こんな人にオススメ
- リーマン予想をわかりやすく解説してほしい。
- リーマン予想が証明されると、何がわかるのか知りたい。
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Contents
リーマン予想とは?
リーマン予想は1859年にドイツの数学者であるベルンハルト・リーマンが提唱したものです。
その内容はこちらです。
リーマン予想
以下に示すリーマンゼータ関数のすべての非自明な零点の実部は\(\displaystyle \frac{1}{2}\)である。
\(\displaystyle \zeta (s)=\sum_{n=1}^∞ \frac{1}{n^s}\)
\(s\)は複素数
\(n\)は自然数
\(n\)は自然数
ゼータ関数という言葉が難しそうですし、日本語の意味もよくわかりませんよね。
大丈夫です!ここからわかりやすく解説します!
とりあえず、よくわからないけどリーマンゼータ関数という数式があると思ってください。
\(\displaystyle \zeta (s)=\sum_{n=1}^∞ \frac{1}{n^s}\)
リーマン予想とは、この数式が\(0\)になるときの\(s\)の値は何?という話です。
\(s\)が負の偶数(\(-2,-4,-6…)\)のとき\(\displaystyle \zeta (s)=0\)になることがわかっています。
これが自明な零点です。
では非自明な零点とは何のことなんでしょう?
非自明な零点とは、負の偶数以外で\(\displaystyle \zeta (s)=0\)になる\(s\)のことです。
\(s\)は複素数なので
\(s=a+bi\) ※\(i\)は虚数単位
と表すことができます。
この\(s\)を構成する\(a\)(実部)がとても大事なんです。
リーマン予想は負の偶数以外で\(\displaystyle \zeta (s)=0\)になるとき必ず\(\displaystyle a=\frac{1}{2}\)という内容だからです。
\(b\)はなんでもいいです。
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リーマン予想と素数定理
リーマン予想が証明されると、素数の分布が均一であることも証明されます。
以下の表は数字の桁数と素数である確率をまとめたものです。
桁数 | 素数である確率 |
---|---|
1~2桁 | \(\displaystyle \frac{1}{4}\) |
3桁 | \(\displaystyle \frac{1}{6}\) |
4桁 | \(\displaystyle \frac{1}{8.1}\) |
5桁 | \(\displaystyle \frac{1}{10.4}\) |
6桁 | \(\displaystyle \frac{1}{12.7}\) |
7桁 | \(\displaystyle \frac{1}{15.0}\) |
8桁 | \(\displaystyle \frac{1}{17.4}\) |
9桁 | \(\displaystyle \frac{1}{19.7}\) |
10桁 | \(\displaystyle \frac{1}{22.0}\) |
桁が1つ増えると、確率の分母がおおよそ2.3ずつ減っていますね。
このように素数がある確率の減り方は一定なのでしょうか?
これを式にしたものが素数定理というものです。
素数定理
\(x\)以下の自然数に含まれる素数の数\(N(x)\)は\(\displaystyle \frac{x}{log_ex}\)に近似できる。
リーマン予想を証明できると、素数定理も証明可能なので、とても大きな数に対して素数がどのくらいあるのかを把握することができます。
素数の数を把握することが何の役に立つんだ?と思った方はこちらの記事を参照してください。
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