フェルマーの最終定理の生みの親「ピエール・ド・フェルマー」。
かなり性格が歪んだ人と言われていますが、彼はいったいどんな人物だったのでしょうか?
この記事では、フェルマーの人物像やフェルマーの最終定理を発見するまでの背景について解説します。
- フェルマーの最終定理が生まれた背景を知りたい
- フェルマーの性格の歪み方を知りたい
フェルマーの職業
まずはフェルマーの職業から。
フェルマーはフランスの裁判官でした。
フェルマーと算術
裁判であったフェルマーはどのようにして数学の研究をしていたのでしょう?
フェルマーは裁判所の仕事に多くの時間をとられたいましたが、わずかな暇を見つけては数学に没頭していました。
ただ、フェルマーに師匠のような人はおらず、彼を導いたのは「算術」という一冊の本でした。
出展:wikipedia
「算術」は3世紀ごろにディオファントスという人物が著した書物で、100問以上の数学パズルが記載されているものです。
算術に記載されている問題を1つ紹介してみます。
閃きで解ける!そして解けたらスッキリする数学の問題です。こんな人にオススメ 頭をひねる問題を解きたい 閃きでスッキリしたい問題天秤を用いて1~40kgまで1kg単位で量るためには、最低何個の分銅が必要[…]
フェルマーの研究
フェルマーが数学に没頭していたのは、難問が解けた時の満足感を求めていたからでした。
難問と満足感を求めるフェルマーは、「算術」の問題と解答を研究しながらもっと難しい問題を思いつくことがありました。
そしてそれを自分で解き、さらなる満足感を得るということを繰り返していました。
フェルマーの目的はあくまでも「満足感を得る」ことであったため、自分で考え、解いた問題の詳しい解答を記載することはありませんでした。
- 解法を十分に肉付けして完成させるためには時間が必要
- 公表すると色んな数学者にあら捜しをされる
フェルマーは裁判官の仕事の合間で数学の研究をしていたため、時間がありませんでした。対応に時間を奪われることを嫌ったため、研究結果を公表することはありませんでした。
フェルマーの卑屈さ
では、フェルマーは誰とも関わらずに数学に打ち込んでいたのでしょうか?
実はそうではありませんでした。
フェルマーは時々、自分の発見を記した手紙を他の数学者にだしていました。
ただし、その手紙に記載されたいたのは「問題」と「フェルマーが証明を見つけたこと」のみだったのです。
\(27=3^3\)
フェルマーの最終定理
「算術」にはピタゴラスの定理に関する問題もありました。
3以上の自然数\(n\)について
\(x^n+y^n=z^n\)
となる自然数の組\((x,y,z)\)は存在しない。
cuius rei demonstrationem mirabilem sane detexi, Hanc marginis exiguitas non caperet.
出展:wikipedia
問題は簡単なのに、証明に約350年以上かかった歴史的超難問フェルマーの最終定理。その証明をわかりやすく解説します。こんな人にオススメ 数学の歴史的超難問を解決した歴史に興味がある フェルマーの最終定理の証明に[…]
参考文献
今回の参考文献はこちらです。
こちらにはフェルマーの最終定理を証明するまでのストーリーが記されており、文系の方でも楽しめる一冊です。
ノンフィクションですが、フィクションよりもドラマチックな天才数学者たちの苦悩と挫折が書かれています。